【体験談】妊婦健診で発覚した子宮頸がん高度異形成|円錐切除術の流れ・費用・術後の経過までの全記録

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この記事では、妊婦健診で偶然見つかった「子宮頸がん高度異形成」の診断から、精密検査、手術、入院費用、保険、そして術後の経過まで、私が実際に経験したことをすべて記録しています。

子どもを育てていると、自分の健康はつい後回しになりがち。
私自身も「2年前の妊婦検診で異常なしだったから大丈夫」と思い込んでいました。ところが、2人目妊娠時の妊婦健診で、突然「子宮頸部に異形成ができている可能性がある」と告げられ、産後に円錐切除術を受けることになりました。

診断を受けて同じように不安を抱える方はもちろん、「自分は大丈夫」と思っている方にも、こんなこともあるんだと知ってもらいつつ、定期的に検診を受ける大切さや備えの必要性を伝えたい――そんな思いで書きました。

目次

1.<検査1> 妊婦健診で突然わかった「子宮頸がん異形成」の疑い

それは妊娠4ヶ月目の妊婦健診のこと。いつものように月に1度の妊婦健診を受けた私は、そこで予想もしなかった言葉を医師から告げられました。

「先月おこなった妊婦健診の結果、子宮頸がん異形成の疑いがあります」

通常9~10週のタイミングで受ける妊婦健診では、子宮頸がんや感染症などの諸々の検査が行われます。1人目の時は特に引っかかった項目がなく、二人目ということもあってあまり心配していなかった中での、衝撃の宣言。

2年前の検診では「異常なし」だったため、突然の結果に「驚き」がいちばん大きかったです。

すもも
「2年で急にがん検診にひっかかるようなことってあるんかいな…!」

医師からは、「軽度〜中程度であれば自然に治ることもあるが、高度異形成の場合は手術が必要になることもある」と説明がありました。そして、「検査の結果によっては妊娠を継続できないことも」との言葉に、さらに不安が募りました。

「なるべく早めに再検査を」と勧められ、出産予定の病院で精密検査を受けることになりました。

2.<検査2> 出産予定病院で受けた精密検査(コルポスコピー)

私が出産予定だったのは、自宅から少し離れた大きな病院。普段の妊婦健診は「セミオープンシステム」を利用していたため近所の病院で受けていましたが、出産に関わる可能性があるということで、精密検査は出産予定病院で行うことになりました。

妊娠5ヶ月頃、そこで受けたのが「コルポスコピー検査」。舌を噛みそうな名前で、何度か言われてもなかなか言えるようになりませんでしたが、どんな検査かというと、簡単にいうとほんの数mmの一部組織を切り取って、生体検査をするものだという説明を受けました。

診察椅子に座り、ライトとカメラで子宮頸部を拡大して、器具を挿入して、組織をパチン。実際の様子が自分にも見える形でモニターに映されているので、出血しているところを見せられる怖さみたいなものはありましたが、チクッとするような痛みで、強い痛みはありませんでした。最後は止血用のガーゼを入れてもらって完了。

検査は10〜15分ほどで終了し、保険適用で費用は5000円程度結果がわかるのは2週間後とのこと。それまでの間は、検査を受けた安心感と結果待ちの不安が入り混じった日々を過ごしました。

ちなみにコルポスコピー検査の際に入れられた止血用のガーゼは、数時間後に自分でとる必要があります。大したことでは無いんですが、擦れる感じがあり地味に嫌な感じでした…。

3.<診断> 高度異形成の確定診断と手術提案

検査結果は電話で告知され、「高度異形成、CIN3」。

医師からは「放置するとリスクが高いため、やはり手術をおすすめします」と説明されましたが、一方で「妊娠は継続して問題ないでしょう。細胞診は経過観察として妊娠中にも行いますが、進行速度が想像以上に早い等の問題がなければ、妊娠後の手術で大丈夫です」と言われ、まずはここで一安心。

自分の体のことより、後にやらなくてはいけない手術のことより、この時は妊娠継続という言葉聞けたことがなによりも嬉しかったのを覚えています。

こうして、産後に円錐切除術(LEEP)を行うことをおすすめされました。
ただ、前述の通り妊娠が継続できる嬉しさもあって、自分の体は手術が必要な状態なのだということの実感がありませんでした。

正直今回は妊婦健診があったから発覚したものの、自覚症状は全く無かったのも大きかったかもしれません。我がことながら、「本当の本当?」みたいな気持ちのほうが強かったのです。実際妊娠していなければ、子育ての忙しさにかまけて検査は行っていなかっただろうと思います

その後は妊婦健診と合わせて細胞診を行いながら様子を見ていましたが、大きな問題もなく、無事に出産の日を迎えることができました。

4.<検査3> 出産後の再検査(コルポスコピー)と手術日程の決定

出産から2ヶ月半ほど経過し、体調が落ち着いた頃に、再びコルポスコピー検査を受けました。出産した病院は前述の通り少し自宅から遠かったため、自宅近くの病院に転院させてもらい、再検査となったためです。

産後は子宮の状態が変わっているからなのか、妊娠中よりも検査の痛みを少し強く感じましたし、ガーゼを入れられたあと、チクチクした痛みが続きました。

結果はやはり「手術が必要」。ただし、病院の空き状況や諸々の手続き、お盆休みなどの事情で、手術は3ヶ月ほど先の日程に決定しました。

手術が決まったことで自分が「がん」というものに実際に直面しているのだなということを改めて感じ、心細く感じました。「子供が生まれたばかりなのに、こんな状態で家族に負担をかけて申し訳ないな」とか、「保険はそれなりにもらえるんだろうか。育休中で収入も減っている状態なのに心苦しいな」とか、 ふとネガティブな思考に陥ってしまう時もありました。

とはいえ冷静に考えると、手術は3ヶ月先なのだから、そんなに急いでやらなくても大丈夫な状態であるということなのだなと思い直したり、保険もちゃんと入ってるから大丈夫でしょうと、前向きに過ごすように心がけました。

5.<手術当日> 円錐切除術(LEEP)の入院と手術の流れ

いよいよ手術のために入院。発覚からちょうど1年ほどが経過していた時でした。

入院は2泊3日。手術を挟んで前後1日ずつというスケジュールです。想像していた以上に実際はあっという間でした。流れは以下の通りでした。

  • 手術前日昼過ぎに入院。オリエンなどはあったが割と自由に過ごせる。
  • 前日21時まで食事OK、それ以降は絶食
  • 当日は手術4時間前まで水分可
  • 手術2時間前から点滴開始(点滴が入りにくく大苦戦…このせいで後回しにされた疑惑)
  • 手術予定は昼頃と聞いていたが、実際に始まったのは14時過ぎ
  • 手術室へ→メガネもコンタクトもない状態だったので状況が把握できず、世界が白かった。笑
  • わりとすぐに横になり麻酔薬投与→眠気とともに一切記憶なし
  • おぼろげな記憶の中で術後に移動させられたような気がする
  • 病室に帰りスマホをいじれるくらいの状態になったのは約1時間強過ぎたころ
  • 目覚めた直後は陣痛の始まりくらいの下腹部痛。座薬で鎮痛して再び休む
  • 18時:夕食、鎮痛剤が聞いているのか痛みは少なめ
  • 21時:手術から約6時間後、歩行開始。尿管を抜去。少しふらついたが痛みはほぼなくなっていた
  • 22時半:歯磨き・就寝。点滴は深夜0時まで
  • 翌日:診察しつつガーゼを抜去、昼過ぎに退院。思った以上に普通に歩けて驚き

手術は全身麻酔で行われ、ぼんやりと白い世界が記憶に残っていますが、ほとんどの記憶はありません。
手術直後は痛みがあったものの、その後安静を保っていると耐えられないような強い痛みもなく、穏やかな術後だったと思います。

※あくまで自分の例です。実際の流れは病院の方針や個人の状況により異なると思います。基本的には病院の指示に従ってください。

6.<術後経過> 出血と再検査、その後

思っていた以上に術後は痛みもなく良い状態でしたが、逆に「安静に過ごさなくてはいけない自宅療養の時間」のほうが大変でした。

術後は1ヶ月程度出血しやすい状態が続くこと、あまりに出血が多いと再度止血の処置などをする必要があること、そして産後の手術の場合は通常の人よりも出血しやすい状態であるため、基本的には安静に過ごすことを言い渡されていました。「抱っこも極力しないこと」という難易度の高い指示が出ます…。

すもも
子供にとってはそんなこと理解できないわけなので、抱っこをせがむ子供との攻防戦開始!心が痛む毎日でした…

それでも再度止血の処置など恐ろしいと思い、周囲の協力を得ながら、なんとか1ヶ月後の術後検診までを過ごしました。

体の状態の方は、数日は水っぽいおりものが続き、そんなに出血しないのかな?と思いましたが、手術後11日目くらいから生理レベルの出血が始まり、ダラダラと2周間以上出血が続きました。

術後検診頃には出血量は収まってきていましたが、それでもまだ出血はある状態でした。また、術後の組織検査で、
「断面に微妙に病変していた部分が残っていたため、取り除き切れたかどうかは再検査させてもらい、場合によっては再手術」と言われ、細胞診を実施することになりました。

え、再手術の可能性もあるの…?と不安になりましたが、2週間後の検査結果はクリア!出血もなくなり、傷口もきれいになったとのことで、やっと日常を取り戻すことができました。

再発リスクを考え、当面は3〜6ヶ月に1回の検診を2年間続けるよう指示があり、今も検査を続けています。

7.<費用と保険> 実際にかかった費用と受け取った給付金

入院・手術費用は以下の通りです。

  • 入院・手術費用(3日間):約13万円(保険適用後)
  • 術前のコルポスコピー検査:1回5,000円×2回=1万円
  • 保険請求用の診断書作成料:1通8,000円(税抜)×2通=17,600円
  • 術後の定期検査(通院):1回3,000円程度(継続中)
  • 合計:約17万円

一方、保険で受け取った金額は以下の通りです。

  • 医療保険:入院1万円×3日+手術10万円=計13万円
  • 三大疾病保険(高度異形成も対象):100万円
  • 合計:113万円

さらに、私が加入していた医療保険には「がん診断(高度異形成も上皮内がん扱い)で保険料の払込が免除される特約」が付いており、片方の保険料支払いが今後不要になったのも大きなプラスでした。

すもも
もちろん子宮頸がんになったことは大変だったけれど、備えておいたおかげで結果的に経済的負担なく安心して治療できたことは間違いないですね!

まとめ:不安を抱えている方へ、そして子宮頸がんは誰にでも起こり得る

妊婦健診で突然「高度異形成」と告げられたとき、私は頭が真っ白になり、不安で眠れない日もありました。術後の再検査で「再手術かも」と言われたときの心細さも、今でも忘れられません。

それでも、検査・手術を経て今こうして体験を語れるまでに回復しています。術後は約1ヶ月後まで出血が続き、自転車にも乗れず、子育てとの両立が本当に大変でした。けれども1ヶ月後の検診で「回復している」と言われたとき、心から安心できました。

現在も3〜6ヶ月ごとに定期検診を続けていて、完全に「終わり」ではありません。それでも「検診で早期に見つけてもらえた」「備えがあったから治療に集中できた」と強く感じています

今振り返れば、妊娠していなければまだ検診を受けていなかったかもしれません。発見が数年遅れていたら…と考えると本当に怖くなります。だからこそ、どんなに忙しくても定期検診は大切だと心から伝えたいです。

もしこの記事を読んでいるあなたが同じように不安を抱えているなら、「ひとりじゃない」と伝えたいです。
そして今不安を感じていない方にも――子宮頸がんは自覚症状がなく進行することもある病気。誰がなってもおかしくないものです。定期検診と備えは、未来の自分と家族を守る力になります。

私の経験が、あなたが次の検診を受けてみよう」「保険や備えを一度見直そう」と思うきっかけになれば嬉しいです。

保険は自分で個別に探すよりも、複数社の保険を比較して決めるのがおすすめです。私も活用した保険相談はこちらから!
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